こんきちの雑記帳

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オーシャンズ・イレブン

私は普段映画をあまり見ないが、この間の土曜日は珍しく、テレビで放送していた「オーシャンズ・イレブン」を見た。ダンナがたまたまチャンネルを合わせたのだが、ルパンファン仲間から「ルパンみたいなテイストがあって面白い」という話を聞いていたこともあって、私も観てみることにした。確かに面白そうだ…けど、この吹き替えの翻訳ってちょっとヒドくないか? 最近の吹き替えモノって、みんなこんな感じなのだろうか。もっとこなれたフツーの日本語に出来ないものか? 例えば、どうして罵倒の言葉に「このブタのケツ」なんて言い回しを使ったりするのだろう。日本人が普通に使う語彙の中にはこんなフレーズは無い。いや、関西人が関西イントネーションで言えば何となくシックリくるような気がするけど (笑) 標準語の会話の中に唐突に出てくると明らかに不自然だ。罵倒の言葉は英語には沢山あるのに対して、日本語ではその手の語彙は割と貧弱であるのは確かだが、バリエーションよりも、不自然に思えるような言葉を避けることの方が重要ではないだろうか?

「刑事コロンボ」の吹き替えなんかは、最近の作品は見てないけど、昔見た時はセリフに全く違和感を覚えなかった。きっと翻訳家が優秀だったんだろうな。吹き替え版を作る時には、翻訳の出来不出来は非常に大事だと思うんだけど、「オーシャンズ・イレブン」はその重要性を軽視しているようにしか思えない。これって一体誰が訳したんだろう?

そんなわけで、この映画は翻訳の不自然さに興醒めする場面があまりに多かったので、最後まで真剣に見なかった。これはきっと字幕スーパーで見た方が楽しいだろう。字幕スーパーの訳もアリャリャと思うことがあるけど、訳を読めば原語も多少は聞こえてくるのでそちらを味わうことも出来る。でも字幕スーパーって見るのに結構気合いが要るんだよねえ…スーパー見ないでもセリフが判ればいいんだけど。

最近の作品に限らず、大抵の吹き替えモノは、画面を見ていなくてもセリフを10秒聞いていれば、興醒めとまでは行かなくても「これは吹き替えモノだな」と判ってしまう。思うに映画翻訳の世界には映画翻訳独特の言い回しというモノが既に出来上がってしまって、多くの翻訳家はその世界に浸かりながら訳しているのでは無いだろうか? アテている声優にも、翻訳ものをアテるときの独特の調子というものがあるように思うが、これも元々は翻訳の不自然さが生んだモノでは無いだろうか…それとも原語を聞きながらアテるので、そっちに釣られて日本語っぽくなくなるのかな。どっちにしても、興醒めするくらい不出来な吹き替えはやめて欲しいもんだわ。
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