亡国のイージス
2005/07/14 (木)
亡国のイージスの先行招待試写会に行って参りました。
うちのマンションの隣りに住んでいた人が、先日近くのマンションに引っ越しまして…うちよりも後に東京から引っ越してきたひとなのですが、どうも長崎勤務が長くなりそうなので、結局近くにマンションを購入されてそちらに移ったのだそうです。で、ここに居る間は最初に挨拶に来られたきりで交流がなかったのですが…というのは、昼間我が家から音が全然しないので、私が日中働きに出ているのだと思っていたそうです (実際はその時間は寝てた)。東京から引っ越してきて知り合いも居ないので、同じ関東出身の私と友達になりたかったのだけど遠慮していたらしいです。引っ越しの日にエレベーターホールでバッタリ会いまして、話が弾んで交流がスタートしました。おかしなモンです。
で、その方に誘われての無料招待試写会でした。前振り長っ!
いやいや、面白かったです。邦画ってアニメ以外は殆ど見ないのですが、これは面白かった。しかしダンナによると、原作は分厚い文庫本2冊に渡っているそうで、それを2時間にまとめたせいなのか「?」と思う部分が沢山ありました。まず登場人物が多いので、その把握が大変。顔を覚えられない私にとっては尚更です。知ってる役者さんならいいですけど、自衛隊の話ですから、同じ制服着られちゃってますと「あれ、コレってさっきと同じ人だっけ?」と戸惑うこと多しです。ヨンファ(中井貴一)の部下の女の子もなんなのか、ヨンファとは何らかの個人的関係がありそうだし、他の部下とは明らかに扱いが違うんだけど、何者なのかは結局判らず終いで死んじゃいました。
それとアレですね…テーマが割と壮大な感じで、「日本の国家としてのあり方」とか「宗教も持たず恥の文化さえ捨てた日本人の社会など、守るに値するのか」といったコトなんですが、その割には、ヨンファの言いなりになってる宮津(寺尾聰)や、彼に付いてきている部下達の動機がよく判らなかったり私事だったり弱かったりするし、主人公である先任伍長(真田広之)に観客が同調するように描かれているのですが、彼の主張が「理屈はどうでもいい」という人情第一の考え方なので、作り手はつまるところ何が言いたかったのかなあ…とも思えてしまい宙ぶらりんな気分になります。
結局は人情が全てを凌駕してしまっている結末で、それは見ていて気持ちがいいことは確かなのですが、私には、「日本はどうしようもない国ではあるけど、そんなことは置いといてまあ、手荒なことは止しましょうよ」と言っているように見えて、それってつまり、デカデカとテーマは掲げておいて、そんなことはどうでもイイと自ら否定してるってコトでは? とも思えました。小説の方はどうなんだろう? 今ダンナが読んでいる最中なので、終わったら訊いてみようと思います。
まあその辺のことは観客各自に適宜考えて貰おうということかもしれませんし、「理屈はどうでも人情優先」というのも立派な主張だとも思います。その辺は置いといて娯楽映画としてみれば、話の展開がトリッキーだったり ハラハラドキドキがあったりして、充分に楽しめました。真剣に見過ぎて目が乾いて、あとで目薬ドバドバ差したくらい面白かったです。公式HPを見ると社会派映画みたいなことも書いてありますが、私には娯楽映画と言ってもらったほうが、テーマなんてことを考えずただ展開だけを楽しめるという意味でシックリ来る映画でした。
うちのマンションの隣りに住んでいた人が、先日近くのマンションに引っ越しまして…うちよりも後に東京から引っ越してきたひとなのですが、どうも長崎勤務が長くなりそうなので、結局近くにマンションを購入されてそちらに移ったのだそうです。で、ここに居る間は最初に挨拶に来られたきりで交流がなかったのですが…というのは、昼間我が家から音が全然しないので、私が日中働きに出ているのだと思っていたそうです (実際はその時間は寝てた)。東京から引っ越してきて知り合いも居ないので、同じ関東出身の私と友達になりたかったのだけど遠慮していたらしいです。引っ越しの日にエレベーターホールでバッタリ会いまして、話が弾んで交流がスタートしました。おかしなモンです。
で、その方に誘われての無料招待試写会でした。前振り長っ!
いやいや、面白かったです。邦画ってアニメ以外は殆ど見ないのですが、これは面白かった。しかしダンナによると、原作は分厚い文庫本2冊に渡っているそうで、それを2時間にまとめたせいなのか「?」と思う部分が沢山ありました。まず登場人物が多いので、その把握が大変。顔を覚えられない私にとっては尚更です。知ってる役者さんならいいですけど、自衛隊の話ですから、同じ制服着られちゃってますと「あれ、コレってさっきと同じ人だっけ?」と戸惑うこと多しです。ヨンファ(中井貴一)の部下の女の子もなんなのか、ヨンファとは何らかの個人的関係がありそうだし、他の部下とは明らかに扱いが違うんだけど、何者なのかは結局判らず終いで死んじゃいました。
それとアレですね…テーマが割と壮大な感じで、「日本の国家としてのあり方」とか「宗教も持たず恥の文化さえ捨てた日本人の社会など、守るに値するのか」といったコトなんですが、その割には、ヨンファの言いなりになってる宮津(寺尾聰)や、彼に付いてきている部下達の動機がよく判らなかったり私事だったり弱かったりするし、主人公である先任伍長(真田広之)に観客が同調するように描かれているのですが、彼の主張が「理屈はどうでもいい」という人情第一の考え方なので、作り手はつまるところ何が言いたかったのかなあ…とも思えてしまい宙ぶらりんな気分になります。
結局は人情が全てを凌駕してしまっている結末で、それは見ていて気持ちがいいことは確かなのですが、私には、「日本はどうしようもない国ではあるけど、そんなことは置いといてまあ、手荒なことは止しましょうよ」と言っているように見えて、それってつまり、デカデカとテーマは掲げておいて、そんなことはどうでもイイと自ら否定してるってコトでは? とも思えました。小説の方はどうなんだろう? 今ダンナが読んでいる最中なので、終わったら訊いてみようと思います。
まあその辺のことは観客各自に適宜考えて貰おうということかもしれませんし、「理屈はどうでも人情優先」というのも立派な主張だとも思います。その辺は置いといて娯楽映画としてみれば、話の展開がトリッキーだったり ハラハラドキドキがあったりして、充分に楽しめました。真剣に見過ぎて目が乾いて、あとで目薬ドバドバ差したくらい面白かったです。公式HPを見ると社会派映画みたいなことも書いてありますが、私には娯楽映画と言ってもらったほうが、テーマなんてことを考えずただ展開だけを楽しめるという意味でシックリ来る映画でした。